link ローレンツ volume_up
ふっ。先の戦いを振り返ってみれば、 我ながら見事な戦略だったように思う。
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流石はこの僕、ローレンツ=ヘルマン= グロスタールだ! はーっはっはっはっは!
link コンスタンツェ volume_up
これはこれは、ローレンツ様。 素晴らしき哄笑でございます。
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そのような華麗な振る舞いが似合うのは、 貴方様をおいて他にはおられませんわね。
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……ん? コンスタンツェさんか。 どうかしたのかね?
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何もございませんわ。
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私のような者が貴方様にお気遣いいただいて しまい、とても申し訳なく思っております。
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ま、待ちたまえ! どうしたというのだ? 君らしくないではないか。
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いつもの君ならば僕に勝ち誇った笑いを 披露するだろうに、いったい何が……!
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……! そういえば、以前にも 彼女の様子が違うことはあったな……。
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体調が悪いのかと思っていたが、これは そんな生易しい話ではないのか……?
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もしや、私の身の程を弁えない言動が、 勘気に触れてしまったのでしょうか。
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ならば、いかようにでも罰をお申しつけ ください。平伏してお受けいたします。
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何を言っているのだ、コンスタンツェさん! 君の心は貴族だと、言っていたではないか。
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お戯れも程々にしてくださいませ。 私は今やただの平民にございます。
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ローレンツ様のどのような命にも、粛々と 従うしかない愚かな存在でございますわ。
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……自分を取り戻してくれたまえ、 コンスタンツェさん!
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ヌーヴェル家を再興するのだろう? その気概はどこへ行ったのだ!
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まあ、何とお優しいお言葉でしょう。
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貴方様のお言葉を否定するのは、 大変心苦しいことではあるのですが……
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ヌーヴェル家の再興などという荒唐無稽な 夢、私が叶えられるはずもありませんわ。
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そんな……。 まさか、コンスタンツェさんは……
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家の再興という夢破れて己に絶望し、 このように人まで変わってしまったと……。
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何たることだ。 ……僕が、どうにかしてやらねばなるまい!
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ローレンツ様のお手を煩わせるなど、 とんでもないことでございますわ。
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いや、そう言わないでくれ。 僕が好きで勝手にやることだ。
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ああ、本当にお優しいローレンツ様……。
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ですが、ローレンツ様に助けられても、 「私」は決して喜ぶことはありませんわ。
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不躾で身勝手なお願いではあるのですが、 どうか見守るだけにしていただけないかと。
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ううむ、そう言われてしまうとな……。 君への認識を、また改めねばならないか。
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君との決着をつけるべくいろいろと考えて いたのだが、これは勝負どころではないな。
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はい、どのような勝負をしたところで、 貴方様が勝ってしまわれますわ。
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そうだな……。君には一度、拒絶されたが、 あえて言っておこう。
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ローレンツ=ヘルマン=グロスタールに 不可能なことはないのだ!
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君が夢を取り戻し、僕の力を必要とした 時には……必ず声をかけてくれ。
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はーっはっはっはっは!