link ローレンツ volume_up
おい、[HERO_MF]君。
link シェズ volume_up
ローレンツ……また何か文句か?
link ローレンツ volume_up
なっ! 君は僕を何だと思っているのだ。 文句しか言わない男だとでも? まさか!
link シェズ volume_up
じゃあ、何の用だ?
link ローレンツ volume_up
君にどう見えているかわからないが、 僕は以前よりも格段に強くなっている。
link ローレンツ volume_up
血のにじむような努力を重ねてきたからね。 なぜだと思う?
link シェズ volume_up
そりゃあ、戦争に勝つためだろ?
link ローレンツ volume_up
それはそうだが、きっかけは違う。 君から挑戦状を叩きつけられたからだ!
link シェズ volume_up
そりゃあ、女性の人気を得るためだろ?
link ローレンツ volume_up
僕は女性の人気に困ってなどいない! 君から挑戦状を叩きつけられたからだ!
link シェズ volume_up
そんなもの叩きつけた覚えは……
link ローレンツ volume_up
忘れたとは言わせんぞ。 君は確かにこう言った……
link ローレンツ volume_up
『戦場で庇われたくなければ、 自分より強くなってみせろ』と。
link シェズ volume_up
まあ、そんな感じのことは 言ったかもしれないが。
link ローレンツ volume_up
そして僕はこう答えたはずだ……
link ローレンツ volume_up
『君を凌ぐ強さを身につけ、 貴族の僕が、平民の君を助ける』とな。
link シェズ volume_up
……そうだったかな。
link ローレンツ volume_up
そうなのだよ! そして僕は強くなった。 なんせ僕は有言実行の男だからね。
link ローレンツ volume_up
あとは戦場で君の窮地を救うことが叶えば、 あの時の誓いは果たされるのだ。
link シェズ volume_up
あれは誓いだったのか。
link ローレンツ volume_up
そうとも。密かに主に誓っていたのだよ。 ところがどうだ?
link ローレンツ volume_up
戦場で見る君の姿は、窮地に陥るどころか いつも一騎当千の戦いぶりじゃないか!
link ローレンツ volume_up
僕は君を助けたいというのに、これでは 助けようがない! どうしてくれるんだ?
link シェズ volume_up
結局、文句じゃないか……。 言っておくが、お前は勘違いをしてるよ。
link シェズ volume_up
俺が戦場で窮地に陥らないのは、 俺が強いからってだけじゃない。
link シェズ volume_up
お前のような頼もしい味方が、 そばで戦ってくれてるからなんだ。
link シェズ volume_up
だからお前は、 もうちゃんと誓いを果たしてるんだよ。
link ローレンツ volume_up
なんと……そうだったのか。知らずに君を 助けていたとは、流石僕だと言うほかない。
link ローレンツ volume_up
つまり、この勝負は、 僕の勝ちということだな!
link シェズ volume_up
ああ、そうだな。 お前は見事に自分の目標を達成した。
link シェズ volume_up
だが、まさか俺よりも強くなったなんて 自惚れてはないだろうな?
link シェズ volume_up
……いや、勝負って何だよ。 お前が自分の目標を達成したってだけだろ。
link シェズ volume_up
いや、達成したかも疑わしいな。 本当に俺より強くなったと思ってるのか?
link ローレンツ volume_up
おっと……またも僕に挑戦状かね。 何なら今、手合わせしても構わないが?
link シェズ volume_up
望むところだ。 ……負けても文句は言うなよ?