1. 今日の訓練、疲れたなあ……。 もう足がクタクタだよ。
  2. しゃんとしろよ。いつ僕たちが戦いに 駆り出されるかもわからないんだぞ。
  3. そ、そうだったね。 ちゃんと気を引き締めないと……。
  4. ………………。
  5. どうしたの? また上の空? 近頃、様子がおかしいわよ、メルセデス。
  6. あら、そうかしら~……? 元気がないってわけじゃないわよ。
  7. そう? 前にお菓子をご馳走になった時も だけど、何となく……寂しそうっていうか。
  8. ………………。……ふふっ。 やっぱり、あなたにはわかっちゃうのね~。
  9. お友達と一緒にお菓子を食べたり…… 見習いの子たちの頑張る姿を見たり……
  10. ふとした瞬間に、この戦争が 始まる前を思い出してしまうのよね。
  11. 始まる前って……士官学校の思い出とか?
  12. そうね。それから、弟とお母様と 家族三人で暮らしていた頃のこと……
  13. 王都の魔道学院で、お友達と机を並べて 一緒にお勉強していた頃のことなんかも。
  14. あの頃もいろいろと大変だったけれど、 戻れるのなら、戻りたいと思ってしまうの。
  15. そこまで感傷的なあなたは、珍しいわね。
  16. ええ。私自身も、ちょっと意外だわ~。 ずっと、流されるまま生きてきて……
  17. 私は、何一つ自分の思いどおりになった 試しなんてない、って思ってた。
  18. けれど……思い返してみれば、あの日々が どれだけ幸せだったか、思い知らされるの。
  19. こうやって昔を懐かしんでばかりでは、 いけないとわかっているのだけれど……。
  20. そうだと答える
  21. そんなことはないと答える
  22. そうね。昔には戻れないもの。 なら、今に一生懸命なほうがずっといいわ。
  23. 確かに戦争が起こっちゃってはいるけど、 それでもこの日々が幸せなものだったと……
  24. 未来の自分に誇れるような時間を、 積み重ねてけばいいじゃない。
  25. ……ありがとう、[HERO_MF]。 あなたはとっても、強い人ね~。
  26. そんなことはないでしょ。感傷に浸るな、 なんて決まりがあるわけでもないわ。
  27. 思い出の一つや二つ、懐かしんだって 誰も怒らないって。
  28. ……ありがとう、[HERO_MF]。 あなたはとっても、優しい人ね~。
  29. とりあえず、そんな気持ちを独りで 抱えるのをやめたらいいんじゃない?
  30. 平和だった頃に戻りたい、ってのは 簡単には叶わない夢だろうけど……
  31. 一緒にご飯を食べて、あなたの弱音を 聞くくらいなら私にもできるわ。
  32. 本当? とっても嬉しいわ。 じゃあ……早速、お茶会をしましょうか。
  33. え、ええ、構わないけど……また?
  34. ええ! この間、お給金を貰ったから またお菓子の材料を買ってきたのよ~。
  35. 前にあなたとお菓子の話をしたでしょう? 私も、木の実のお菓子を作りたくなって。
  36. ふふ……なるほど、それはいいわね。 どんなお菓子が出てくるか、楽しみよ。