link ディミトリ volume_up
……それは本当ですか、レア様。
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ええ……かつて帝都で動乱が起こった際、 彼女たちは確かにそう言っていました。
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摂政フォルクハルト=フォン=アランデル、 彼がトマシュたちの仲間であると……。
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アランデル公は元々敬虔な信徒でしたが、 ある時を境にぱたりと寄進が途絶えました。
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……今にして思えば、その時に 不審を抱くべきだったのでしょう。
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彼もまたトマシュ殿と同様、突如として 別人のように豹変したということですか。
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同様の事例はファーガスにもありました。 魔道士コルネリアの名はご存じでしょう。
link レア volume_up
疫病の流行を終息させた才媛ですね。 やはり、彼女も彼らと同じように……。
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……はい。私は、彼女がアランデル公らと 結託し、父を殺したものと考えていました。
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それは彼らが帝国に与し、王国の混乱を 狙ったからだと考えていたのですが……
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アリアンロッドでは、トマシュ殿の仲間と 思しき闇の魔道士が皇帝を襲撃しました。
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その顛末に鑑みれば……彼らが独自の 目的を持っていたことは明らかでしょう。
link セテス volume_up
あの時に現れた者は、タレスと言ったか。 皇帝とは面識がある様子だったのだろう?
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……はい。そして彼女は、タレスが 私の父の仇であるとも口にしていました。
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敵の言葉を易々と信じることはできません。 ですが、思うにあのタレスという男こそ……
link クロード volume_up
……おっと、大事な話を邪魔しちまったか? 久しいな、ディミトリ、レアさん。
link ディミトリ volume_up
クロード、久しぶりだな。わざわざ フェルディアまで呼び出してすまなかった。
link クロード volume_up
まったくだ。会談なら猛吹雪の王都より、 もっと穏やかな場所でやりたいだろ。
link クロード volume_up
……とはいえ、頼んだのは俺のほうだ。 ありがとな、ディミトリ。
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……近頃の帝国の動きは目に余る。 各地で略奪だの何だのが起こってばかりだ。
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連中はアミッド大河を越えて、同盟領にも ちょっかいをかけてきていてな。
link クロード volume_up
近いうちに大きな被害が出たって おかしくはない……。
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ということで、ここはひとつ王国と手を 組んで、帝国に対抗できないかと思ってね。
link レア volume_up
とても有難い申し出です、クロード。
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いかに教団や王国の兵が精強であっても、 帝国の圧倒的な兵力は脅威ですから……。
link ディミトリ volume_up
あの大軍に守られた帝都を攻め落とすには、 まず敵の兵力を東西に散らす必要がある。
link ディミトリ volume_up
帝都アンヴァルは帝国の南端…… 道を開くのは、決して容易なことではない。
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しかし兵力を散らすと言っても、東部の 指揮官は武勇名高いあのベルグリーズ伯だ。
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西部もオグマ山脈によって進軍路が狭まる ヘヴリング領は、険峻で知られる。
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そうだな……正面から戦えば、帝都に着く 頃には、俺たちも疲弊しきっているだろう。
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そこで、だ。俺から策の提案がある。 楽に帝都を狙える唯一の方法だ。
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一点を押さえれば、敵の勢いを大幅に削げる ……そんな重要拠点に、覚えはないか?
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……ガルグ=マクか。
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ご名答。 流石だな、ディミトリ。
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ガルグ=マクは、私たちにとって重要な地。 取り戻せれば、皆の意気も上がるはずです。
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ですが……あの巨大な山城を、 いかにして落とそうというのですか?
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帝国との戦線に敵を引きつけつつ、それぞれ 東西から大修道院の帝国軍を挟撃する……
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工夫も何もない戦略ですが、今の状況なら これが一番確実でしょうね。
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それならば、私に良い策があります。 アリルを経由するのはどうでしょうか。
link レア volume_up
あの地ならば敵の警戒も手薄でしょうし、 隘路も多く、兵力頼みの戦いはできません。
link レア volume_up
そこに私たち三勢力の精鋭を結集すれば、 必ずやガルグ=マクの奪還も叶いましょう。
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なるほど、アリルか。悪くない案ですね。 だったら俺たちの動きとしては……
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まず、東西からそれぞれ帝都を目標に 攻め上って敵を陽動。兵力を分散させる。
link クロード volume_up
頃合いを見て、目標を帝都から本命に 切り替え、一気に落とすってところですか。
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そうなると……問題は東西の戦線で どのようにして優位に立つか、だな。
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西部の戦線は、こちらでどうにかする。 だが東部にはベルグリーズ伯がいるだろう。
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敵陣深くに攻め込もうってわけじゃない。 心配無用だ、いくらでもやりようはあるさ。
link レア volume_up
セイロス騎士団は寡兵ですが、身軽です。 別働隊として、各地の支援に回りましょう。
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……ありがとうございます、レア様。 心強い限りです。
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なあ、ディミトリ。この戦いが終わっても、 中央教会と手を組み続けるつもりか?
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人々が、彼らを必要としている限りは。 少なくとも、我が国にはまだ必要なものだ。
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へえ……つまりはいつか人々が教団を必要と しなくなったら、その限りじゃないって?
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そんな日が来るかは、甚だ疑問だがな。 国が変わろうと、人の心は変わらない……。
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仮に帝国に倣って別の宗派を用意しようと、 新しいものの受容には長い時間がかかる。
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……俺からも質問だ、クロード。お前は いつまで、王国と手を組んでいるつもりだ?
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こうなった以上、帝国を倒すまでと言わず、 末永く付き合っていきたいね。
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腹に一物抱えた顔をしてよく言うものだ。 ……まあ、少なくとも今は味方同士、か。
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おいおい、一物も荷物もないぜ。 痛くもない腹を探らないでくれよ。
link クロード volume_up
それより、今晩は再会の宴なんだろう? 王国流のもてなしってのを、期待してるぜ。