link シャミア volume_up
はっ！
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相変わらず、良い腕してるじゃねえか。
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バルタザールか。 近頃、熱心に訓練しているな。
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ま、おれもしょっちゅう酒に呑まれたり、 金を無心したりしちゃいられねえからな。
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……金の無心は頻度の問題じゃないと 思うが。
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確かに！　お前の言葉はいつも核心を 突いて……いや、抉ってくれるぜ。
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本当に抉られているのか？ まるで堪えていないように見えるぞ。
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いやあ、これでも堪えているのさ。 おれの心の核は穴だらけでボロボロだ。
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けど、それを表に出しちゃあ男が廃るだろ？
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まあ、そうだな。 それが事実なら、悪くない。
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だろう？　ようやくシャミアにも おれの良さが伝わったか。
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今までは、お前の良さをおれが一方的に わかってるだけだったからな。
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腕は一流、酒も賭け事も、気も強くて、 己を飾らねえ正直者……
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実におれ好みの女で困っちまうぜ。
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……困るのは自由だが、 正直、私はあんたの良さには懐疑的だ。
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酒も賭け事も弱いが、気は変に強く、 飾っているのかどうかもよくわからん男……
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ま、腕は一流だな。 戦場でのみ信頼できる。
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腕しか見解が一致しねえのかよ！ だっはっは、こりゃ厳しい評価だ。
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それはそうだろ。 他にどう評価しろと言うんだ。
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そいつは……てめえで言うわけには いかねえだろう。
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てめえの良さってのは、相手が認めて 初めて意味があるってもんよ。
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なるほど、たまに至言……らしきことを 言うのはあんたの良さだな。
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そこは素直に至言って言ってくれても いいんじゃねえか？
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いつも一歩届かず、さ。
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いつもかよ！？　仕方ねえ、もう少し 男を磨いて至言を蓄えてくるかね。
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そうだな。 あんたはやればできる男だ。
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期待せずに待っているよ。
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いやいやそこは期待してくれよ！？ 最後まで手厳しいなあ、お前は。