- ファーガスから戻って以降、かなり
慌ただしいものがあったけれど……
- ひとまずすべて片づけて、アンヴァルに
戻ってこられたわね。
- 西部戦線は、アリアンロッドに入った
ベルグリーズ伯のおかげで……
- 王国軍からの反撃を最小限に食い止められて
おります。増援も間に合ったかと。
- やっぱりレスター側に戦力を回さないで
済むのが大きいですね。
- ふふふ……流石は陛下、見事な軍略ですよ。
- ああ、これで同盟が敵のままだったらと
考えると、本当に危なかったな。
- ええ、これで同盟が敵のままだったらと
考えると、本当に危なかったわね。
- これで帝国内は大丈夫なのかしら?
歌劇団のみんなを始め……
- 帝都には顔見知りも多いから、
何かある度に心配になってしまうわ。
- 結果として、国内の反乱分子をことごとく
始末することになりましたからな。
- くくく……ある意味では、助かったと
言うべきでしょう。
- うん、これで国内は安定するよね。皇帝が
権力を持つことに反対してた貴族たちが……
- 見事に一掃されちゃったし。
前皇帝の時とは真逆の結果になったわけだ。
- ちょっと、リンくん。
そういう言い方は……
- 大丈夫だよ、ドロテア。
私はもう乗り越えた。
- そういえば、ベルのお父様は反乱に参加して
なかったですね。
- 陛下に文句ばっかり言ってたみたいですし、
もしかしたら……って思ったんですけど。
- 教団とかも怖くて、ずっとガルグ=マクに
引き籠もってるのかなあ。
- それで、エーデルガルト様、これから、
どうする、ですか?
- また、西部の戦線、戻る、戦いです?
わたし、いつでも、行けます。
- 同じ国の奴らと戦ってても、やっぱ燃えて
こねえからな。
- 王国軍との決着、つけに行きてえぜ!
だろ?
- ふっ……後は我らアドラステア帝国が、
この戦争を乗り越えるのみ、だな。
- そうね。
それについては、一つ考えがあるの。
- 戦争に勝利するための、最後の一手が……。