- いや、参ったな。
俺たち傭兵団は軽く押し込まれ……
- 雇い主も討たれちまった。
潔く白旗を揚げるしかない、か。
- 本当か……!?
あの、ジェラルト傭兵団が……!
- 本当なの……!?
あの、ジェラルト傭兵団が……!
- 君たちと戦うのは、何度目だったろうか。
その度に、やられたな。
- 君たちと戦うのは、何度目だったろうか。
その度に、やられたね。
- ああ、そうだ。
まったく、商売あがったりだぜ。
- その度に雇い主を変える羽目になるし、
幾ら強えって評判でも……
- 肝心の戦いの結果がパッとしなくちゃなあ。
“壊刃”の名も廃っちまう。
- それなら、レスター連邦国に
雇われてくれないか?
- レスターにだと?
- 確かに俺たちは、同盟だった時代から
何度も敵として戦ってきた仲だ。
- だが、あんたらは傭兵として、帝国の依頼を
果たすために戦ってただけだろう?
- 傭兵団ってのは本来、自由な連中のはずだ。
雇い主を変えたって不義理にはなるまい。
- それがいい!
アンタらの強さは皆、身をもって知ってる。
- それがいいわ! あなたたちの強さは
皆、身をもって知ってる。
- もちろん思う所ある奴はいるだろうが、
アンタらが仲間になるんだ。
- もちろん思う所ある人はいるでしょうけど、
あなたたちが仲間になるのよ。
- その強さ、味方になった時の頼もしさを
実感すれば、納得してくれるはずだ。
- その強さ、味方になった時の頼もしさを
実感すれば、納得してくれると思うわ。
- どうする、[BYLETH_MF]?
正直、帝国軍では戦いづらくなるだろう。
- この際、心機一転……てのも、
悪くはない気がするが。
- そうだな。
自分も同じ考えだ。
- そうだね。
自分も同じ考えだ。
- アロイスもそれでいいか? レスターも
セイロス騎士団とは敵対しているが……。
- アロイスもそれでいい? レスターも
セイロス騎士団とは敵対しているけど……。
- とうに覚悟の上です。このアロイス、
どこまでも貴殿と団長にお供しますぞ。
- 私の心は決まっているのです。
昔の同僚たちを、どう料理してくれよう!
- 同僚たちを、どう料理……
がっはっはっはっは!
- わーっはっはっはっは!
必ずや戦い抜いてみせますぞ!
- ………………。
- ………………。
- そういうことで、決まりだ。
これからよろしく頼む。
- 俺は団の連中を集めて説明してくる。
お前らは先についていっとけ。
- ああ、頼んだ。
- うん、頼んだよ。
- 承知しました、団長!
- よかった。それじゃ、うちの連中にも
事情を説明しとかないとな。
- ………………。