- ………………。
- セテスさん、遠い目をしてどうしたんだ?
- ん? ああ、君か……。ガルグ=マク
大修道院のことを考えていたんだ。
- そうか、ちょうどこの方角だよな、
大修道院があるのは。
- ああ、距離はそう遠くないというのに、
手の届かない場所になってしまった。
- よくは知らないが、あそこはセイロス教に
とって大事な場所だったんだろうな。
- 我々の活動の拠点であるばかりでなく、
多くの聖人たちがあの場所で眠っている。
- ガルグ=マク大修道院は、
かけがえのない聖地なのだよ。
- それに……私やフレンにとっても、
大切な場所だった。
- アンタたち、兄妹にとっても?
- フレンが生きてるうちに、
奪還は叶わなかったってことか……。
- ああ、そうだ。
私にとって、ただ一人の家族だった。
- 訳あって、フレンとは長らく二人で、
フォドラ各地を転々として暮らしていた。
- その後、大司教から誘いを受けたことで、
ようやく安住の地を得たはずだった。
- それが、いとも容易く奪われるとは……
私たち兄妹にとって、痛恨の極みだよ。
- そうか。いつか取り戻せるといいな。
俺も力を尽くすぞ。
- それが、いとも容易く奪われ、そして……。
- だとしても、いつか取り戻せるといいな。
俺も力を尽くすさ。
- あ……もちろん、大司教には、
近づかないようにするが……。
- ……申し訳ない。あの時は、私も立場上、
ああ言うほかなかった。
- だが、個人的な見解で言うならば、
君の心に邪なところはないと思っている。
- 君の力の正体が何であれ、強く清廉な心で
その力を御してくれると信じているよ。
- 喜ぶ
- 懐疑的になる
- とうとう俺を信頼してくれるってことか!
嬉しい話だな。
- へえ、前とは随分、態度が違うな。
- ようやく俺を信頼してくれるように
なったってわけか?
- ああ。君が味方でいてくれてよかったと
心から思っている。
- 君を疑っておいてこんなことを言うのも
憚られるが……君の力が必要なのだ。
- これからも我々に力を貸してほしい。
教団と、フォドラの未来のために。
- ああ、任せてくれよ。