1. おっと、先客ね。
  2. やあ、君か。 読書中だから、気にしないで。
  3. 君は誰かと待ち合わせ? 暇ならこれを読むといいよ。
  4. ええ、ありがと……。
  5. ……ねえ。あなたって、魔道とか紋章とか、 そういう変な力に興味があるのよね?
  6. ……? あるけど? 何か聞きたいことでも?
  7. いえ、その割に私の力には、 あんまり興味示さないと思って。
  8. ……示してほしいのかな。
  9. 肯定する
  10. 否定する
  11. ええ、私は自分の力の正体が知りたいの。
  12. だから、あなたが興味を示してくれたほうが 私としては都合がいいんだけど。
  13. 特にそういうわけじゃないけど……私の力に 興味を示さないのが不思議で。
  14. それに、ヒューベルトに脅されたのよ? 体を弄られるかもしれないって。
  15. うーん、そう言われてもね。 興味を引かれないものには惹かれないよ。
  16. それは仕方ないわね。 何か理由はあるの?
  17. さてね……君がその力で生み出せるのが 剣だけだから、とか?
  18. 君の力が気にならないわけじゃないとは 思うんだけど……
  19. あの禍々しい剣には、ちょっと研究意欲が そそられないんだよね。
  20. 禍々しいって……。
  21. “英雄の遺産”を何か見たことある? あれも結構、独特な雰囲気があるよね。
  22. でも、恐ろしさの中に神々しさも感じる。 対して君の剣は……
  23. 何だろう、無機質というか。
  24. 難しい言い方をするなら、造物主の意図が 感じられない冷徹な造形をしているよね。
  25. 君がこの形を考えて造ったわけじゃ ないんでしょ?
  26. ってことは、剣の形が変わったり、 剣以外を生み出せるようになれば……
  27. 私の力にも興味が出てくるのよね?
  28. そんなことができるの? 是非、僕の前で実践してほしいね。
  29. いやあ、楽しみだよ。僕のためにそんな 面白い題材を提供してくれるなんてさ。
  30. 呆れて笑う
  31. 少し苛立つ
  32. はははっ、言っただけだから、 できる保証なんか何もないわよ。
  33. リンハルトの言いたいことはわかるけど…… 散々な言いようね。
  34. いや、君が言い出した話だよね?