1. 師匠ー!
  2. またお前か、レオニー。 今日は何の用だ?
  3. 稽古つけてもらおうと思って。 師匠って、全然衰えないですよねえ。
  4. そんなことはねえな、俺も年だ。 お前らみたいな若い奴の成長には勝てん。
  5. ええー、そうですか?
  6. わたしなんか、まだまだ相手にならないと 思うんだけどなあ。
  7. でも、憧れの師匠に褒められたと思って もっと精進します!
  8. やれやれ、そろそろ憧れから抜け出ても いい頃だと思うがな。
  9. 確かに……でも嬉しいんです! 師匠と同じ傭兵を目指してきて……
  10. 今は傭兵として一緒に戦えてる。 夢が叶ったんですからね!
  11. そりゃあ良かったな。 子供の頃の夢が叶うなんざ、なかなかねえ。
  12. 思い返してみりゃ、お前はよくちょろちょろ 俺の後をついてきてたよなあ。
  13. 俺は仕事中だってのに、熱い眼差しを向けて いろいろと聞いてきやがって。
  14. あ、あの時は、師匠の仕事が終わって いなくなっちゃう前に……
  15. 武芸とか、戦術とか、とにかくいろいろ 教えてほしかったんですもん。
  16. そうは言っても、短い期間じゃ たいしたことは教えてやれなかったろう。
  17. それでもお前がここまで立派になったのは、 何よりお前自身の努力の結果だ。
  18. 師匠が教えなくても勝手に育っちまって、 まったく自慢の弟子だよ。
  19. 師匠……わたし、あなたの弟子として これからもっと頑張りますからね。
  20. そしていつかは師匠を超える…… わたしの新しい夢です!
  21. おう、その意気だ。
  22. あっと、超えるのは師匠だけじゃなくて、 [BYLETH_MF]もだ!
  23. あんなに強い子供がいたなんて、 全然知りませんでしたよ。
  24. そういや、サウィン村にいた頃には その話はしてなかったか。
  25. まあ俺も、俺の子も、いろいろと あったもんでな。
  26. [BYLETH_MF]は、師匠と一緒にずっと 旅してきたんですよね。羨ましいなあ……。
  27. 強くなったのは、やっぱり師匠が みっちり鍛えたからですか?
  28. そりゃあどうかな。傭兵として、あいつに ひととおりのことを教えはしたが……
  29. 剣にしても戦術にしても、天賦の才って やつがあったんじゃねえか?
  30. 天賦の才か……それじゃ凡人のわたしは、 何倍も努力しないと追いつけないか。
  31. 何言ってんだ、お前にだってちゃんとある。 そうじゃなきゃ、俺が弟子にしてねえよ。