link マティアス volume_up
……そしてエリデュア、 マテウス、クレイマン。
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彼らをはじめ、西部の有力諸侯の多くが 先王陛下の暗殺に加担したと考えられます。
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どうやら大公らは帝国貴族から多くの 金や物資を受け取っていたようですが……
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これはダスカーでの暗殺の見返りでしょう。 大公と、帝国貴族らとの関係を洗うと……
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1171年、魔道士コルネリアの手引きで 帝国のさる大貴族が王国を訪れています。
link ディミトリ volume_up
アランデル公……義伯父上と、 エーデルガルトの亡命だな。
link マティアス volume_up
ええ。背後にいるのは、皇家とも関係深い 摂政アランデル公とその一派でしょう。
link ディミトリ volume_up
……やはりか。よく調べてくださいました、 ゴーティエ辺境伯。
link マティアス volume_up
恐縮です、殿下。
link ロドリグ volume_up
この調子で情報が絞り取れるなら、 いずれ事件の全容も明らかになるでしょう。
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そうだな。ダスカーでの虐殺についても、 伯父上の側近たちに吐かせねばなるまい。
link ディミトリ volume_up
しかしこうなった以上、西部諸侯も 沈黙を決め込むわけにはいかないだろう。
link ディミトリ volume_up
何らかの手段で、彼らを 権力から遠ざける必要があるな。
link マティアス volume_up
それについてはご心配なく。手段さえ 選ばなければ、どうとでもなりましょう。
link ディミトリ volume_up
………………。 後でゆっくり聞かせてもらいます。
link ディミトリ volume_up
ひとまず今回の顛末は広く布告しろ。 ある程度の牽制にはなるだろう。
link ギュスタヴ volume_up
……しかし殿下、よろしかったのですか?
link ギュスタヴ volume_up
大公殿下が“ダスカーの悲劇”に 関与していたと明かしてしまって……。
link ドゥドゥー
………………。
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知り得たすべてを民に明かす。 それを曲げるつもりはない。
link マティアス volume_up
……殿下らしいお言葉ですが、 国内はさぞ荒れることでしょう。
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真実を伏せるのは容易い。だが仮にそれが 暴かれれば、民の信頼を大きく損なう。
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……これは血塗られた過去との決別であり、 我が国が決して避けては通れない道だ。
link ギュスタヴ volume_up
立派な志ではありますが、 ダスカーの民は納得しないでしょう。
link ギュスタヴ volume_up
そしてファーガスの民にも 容易に受け入れられぬ者は多いはずです。
link ロドリグ volume_up
はは、まあそう言われるだろうと思って、 私と殿下の間で、一つ策を講じましてね。
link ロドリグ volume_up
生前のうちに、公爵位を嫡男に 譲り渡すのを認めていただきました。
link マティアス volume_up
……おい待てロドリグ。 お前までそんな突飛なことを……
link ロドリグ volume_up
突飛でも何でもないぞ、マティアス! 誰かがあの事件の責を負わねばならんのだ。
link ロドリグ volume_up
初めに責を問われるのは殿下だろうが 殿下には国主として国を導く使命がある。
link ロドリグ volume_up
ならば泥を被り、矢面に立つべきは誰か…… 私以上の適任は他にいない。そうだろう?
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ロドリグには爵位を捨て、ドゥドゥーと共に 双方の民の融和を目指して動いてもらう。
link ディミトリ volume_up
命をもって責を負うのではなく、 命を懸けて責を果たすんだ。
link ギュスタヴ volume_up
……そうなると、問題はやはり王位。 すぐに戴冠を行ったほうがよいでしょう。
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そうだな。士官学校での学びは 貴重な機会だったが、仕方あるまい。
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それと……後でフェリクスを呼んでくれ。 あいつも士官学校には戻れなくなるだろう。
link ロドリグ volume_up
なに、既にあれとも話し合ったことですし、 改めて殿下が謝られる必要もないでしょう。
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そういうわけにもいかない。 ……それからギュスタヴ、お前も国に残れ。
link ギュスタヴ volume_up
! ……いえ。 一度この国を捨てた私に、居場所など……
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俺が作る。いま一度、力を貸してくれ。 レア様もきっと認めてくださるだろう。
link ギュスタヴ volume_up
……は。 有難きお言葉です、殿下。
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ではギュスタヴ、聖教会と諸侯らに通達を。 南方への連絡はガラテア伯が担ってくれる。
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それから、我が軍の人員編成を再考したい。 折角の機会だ、お前たちにも意見を……
link シェズ volume_up
……おいディミトリ、大丈夫か? あれからしばらく寝ないで働いてるだろ。
link シェズ volume_up
……ちょっとディミトリ、大丈夫? あれからしばらく寝ずに働いてるでしょ。
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大丈夫だ。……ああ、それよりも、 ちょうどお前に頼みたいことがあったんだ。
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少し先の話にはなるが 新しく私兵団を組織しようと思っている。
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それをまとめる役割を、 引き受けてもらえないかと思って。
link シェズ volume_up
私兵団……? どういう風の吹き回しだ?
link シェズ volume_up
私兵団……? どういう風の吹き回し?
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王家に仕えていた騎士の多くは、 伯父上の息のかかった者たちだった。
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彼らのすべてが悪とは言えないが…… 賄賂などが横行していたのは事実だ。
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それで、人員の入れ替えを機に 軍の大規模な再編を検討している。
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……今後数年は、内乱の時代になるだろう。 少数でも、俺の随意に動く精鋭が欲しい。
link シェズ volume_up
へえ……なかなか面白そうな話だな。 けど俺でいいのか? ただの傭兵だぞ。
link シェズ volume_up
へえ……なかなか面白そうな話ね。 でも私でいいの? ただの傭兵よ。
link ディミトリ volume_up
お前がいいんだ。人員は、騎士や貴族でなく 平民たちからも取り立てるつもりだから……
link ディミトリ volume_up
下手な貴族よりも信頼に足る傭兵が、 適役なのではないかと思って。
link ディミトリ volume_up
もちろん、強制するつもりはない。 士官学校に戻りたいなら、それでもいい。
link シェズ volume_up
いや。その話、受けさせてもらう。 これからよろしく頼む、ディミトリ。
link シェズ volume_up
いいえ。その話、受けさせてもらうわ。 これからよろしく、ディミトリ。