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それぞれのやり方・王国
EP.10 - 歴史の転換
« それぞれのやり方・同盟
ファーガスの盾:赤焔の章 »
王都フェルディア 王城・執務室
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ドゥドゥー
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陛下、帝国軍が王国西部に 向けて軍を進発させたとの報告が……。
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シルヴァン
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西部はようやく落ち着いてきたばかりだ。 助けに行かなくて大丈夫なんですか、陛下。
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ディミトリ
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マテウス領にはロドリグを派遣してある。 現状で割けるだけの兵も送った。
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ディミトリ
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アネットやギュスタヴも、男爵の元に 向かわせたが……吉と出るか、凶と出るか。
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ディミトリ
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無論、俺たちも駆けつけたいところだが 状況を見ればそうもいかないだろう。
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フェリクス
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ああ……クロードが敵に回った以上、 俺たちも下手な動きはできん。
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フェリクス
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北東部から少しでも軍を動かしてみろ。 すぐに同盟軍が攻め寄せてくるだろうよ。
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マティアス
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我々が今できるのは、戦力を分けて 牽制と迎撃に徹することだけでしょう。
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マティアス
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このような状況は避けるべきでしたが、 両国が手を組むのは想定の埒外でしたな。
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フェリクス
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猪。手をこまねいているつもりか。 このままでは押し込まれるだけだぞ。
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ディミトリ
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苦し紛れの一手ではあるが……西部では ジェラルト傭兵団を雇い入れたと聞く。
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ディミトリ
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マグドレド街道で戦果を上げた傭兵団だ。 今回も、必ずや活躍してくれるだろう。
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フェリクス
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……要はそうした戦力を使い潰しながら、 耐え続けるしかないということか。
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マティアス
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公爵、そう悲観すべきではありません。 帝国はここ数年で急速に改革を進めた……
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マティアス
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同盟との協調もそうですが、そうした変革を 皆が喜んで受け入れているわけではない。
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マティアス
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王国を制圧しようと前のめりになるほど、 足元が疎かになることでしょう。
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ドゥドゥー
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……つまりは、帝国で内乱が起こると?
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ディミトリ
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そんな可能性に期待はしたくないがな…… そういった噂もある、というだけの話だ。
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ディミトリ
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古い慣習を廃することを否定はしない…… だが、それを強行すれば国は内から壊れる。
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フェリクス
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こちらもこの数年間は、改革の後始末に 追われ続けてきたようなものだからな。
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ディミトリ
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ああ……変革には痛みが伴う、などと言うが 拙速な変革は、逆に国を腐らせるだけだ。
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シルヴァン
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急がなきゃいけない理由があるんですかね。 他人の国に押しつけるなって話ですけど。
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ディミトリ
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互いに落としどころを探ることができれば、 協調の道もあったのかもしれない。だが……
IfEvent
Else
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ディミトリ
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俺たちは、すでに多くの仲間を失った。 アッシュも、イングリットも……。
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ディミトリ
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俺たちは、すでに多くの仲間を失った。 ……イングリットたちのようにな。
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フェリクス
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………………。
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ディミトリ
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……彼らが何のために命を落としたか。 それを思えば……もう、引き返す道はない。