link シェズ volume_up
２年前は、こんな戦争が起こるなんて 思いもしなかったな。
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２年前は、こんな戦争が起こるなんて 思いもしなかったわね。
link ラルヴァ volume_up
そうだね。でも君にとっては 好都合な状況じゃないのかい。
link シェズ volume_up
好都合？
link シェズ volume_up
好都合って？
link ラルヴァ volume_up
戦争となれば、実力のある傭兵団は 嫌でも表舞台に出てくるだろう。
link ラルヴァ volume_up
そして、君はそういう者たちと 十分に戦えるだけの人員も確保している。
link シェズ volume_up
ああ、ジェラルト傭兵団だな。 確かにお前の言うとおりだ。
link シェズ volume_up
ああ、ジェラルト傭兵団よね。 確かにあなたの言うとおりよ。
link シェズ volume_up
人員って言い方はないだろ？ 傭兵上がりの俺を信頼してくれる、仲間だ。
link シェズ volume_up
人員って言い方はないでしょ？ 傭兵上がりの私を信頼してくれる、仲間よ。
link シェズ volume_up
けど、ジェラルト傭兵団については そのとおりだな。
link シェズ volume_up
でも、ジェラルト傭兵団については そのとおりよね。
link ラルヴァ volume_up
あの時の借りを返す、またとない機会。 君の健闘を祈っているよ。
link シェズ volume_up
おいおい。 健闘だけじゃなく、勝利を祈ってくれよ。
link シェズ volume_up
ちょっと。 健闘だけじゃなくて、勝利を祈ってくれる？
link ラルヴァ volume_up
あはは、もちろん祈っているとも。 君は、僕の運命共同体なのだからね。
link クロード volume_up
……理解してもらえましたか。
link エルヴィン volume_up
理解はしたが確約はしかねる。すまないが、 私は未だ君を信頼するに至っていない。
link エルヴィン volume_up
判断し、選択するのは私だ。今後の戦況を 見て、な。……では、失礼するよ。
link ローレンツ volume_up
あ、父上……！
link エルヴィン volume_up
盟主殿との話は済んだ。 私は先に戻っている。
link シェズ volume_up
クロード、大丈夫か？ 揉めてたように見えたが……
link シェズ volume_up
クロード、大丈夫なの？ 揉めてたように見えたけど……
link クロード volume_up
いやいや、ちょっと歓談してただけさ。 グロスタール伯は愉快な御仁だからな。
link ローレンツ volume_up
……笑えない冗談だ。
link クロード volume_up
久しぶりだな、ローレンツ。 無事でいてくれて安心したよ。
link ローレンツ volume_up
そろそろ無事では済まなくなる。 帝国軍が北上を始めたからな。
link ローレンツ volume_up
それで、父とは何を話していたんだ？
link クロード volume_up
万一、帝国軍のレスター侵攻を許した場合、 同盟諸侯はどう動くべきか……そんな話さ。
link ローレンツ volume_up
父は何と？
link クロード volume_up
さあね……はぐらかされたよ。
link ローレンツ volume_up
だろうな。嫡子である僕にすら、 腹の内を明かすことのない人だ。
link クロード volume_up
……ローレンツ、この先どうなっても お前はあの人に従うつもりでいるのか？
link ローレンツ volume_up
それは、どういう意味だ？
link クロード volume_up
例えば……あの人が帝国に寝返ると決めたら お前も帝国につくのか？
link ローレンツ volume_up
……！
link シェズ volume_up
クロードは、グロスタール伯が裏切ると 思ってるのか？
link シェズ volume_up
クロードは、グロスタール伯が裏切ると 思ってるの？
link クロード volume_up
まさか。例えばの話さ。
link シェズ volume_up
なら、その例は失礼だろ？ ローレンツを怒らせたいんじゃないよな。
link シェズ volume_up
なら、その例は失礼でしょ？ ローレンツを怒らせたいんじゃないわよね。
link ローレンツ volume_up
……いや、いいんだ。これまでの 父の言動を踏まえれば、当然の危惧だろう。
link ローレンツ volume_up
だが、父とて同盟諸侯としての矜持がある。 簡単に帝国に転ぶなどあり得ないさ。
link ローレンツ volume_up
僕は、父を信じている。
link クロード volume_up
……ローレンツ、お前の親父さんは 立派な貴族だよ。それは俺も認めてる。
link クロード volume_up
ま、向こうが俺のことを、なかなか 認めてくれないわけだが……切ないねえ。