link ベレト
………………。
link ベレス
………………。
link ジェラルト volume_up
姿が見えないと思ったら、 ここの川で洗ってたのか。
link ジェラルト volume_up
……その外套、 派手に返り血を浴びたもんだ。
link ベレト volume_up
ああ。 水に浸けてもなかなか落ちなくて……。
link ベレス volume_up
ええ。 水に浸けてもなかなか落ちなくて……。
link ジェラルト volume_up
戦いが長引いちまったからな。 すぐに洗っても血は落ちにくいってのに。
link ジェラルト volume_up
替えならあるだろ? 無理に使い続けなくても……
link ベレト volume_up
わかっている。 でも、使えるなら使いたいんだ。
link ベレス volume_up
わかっているよ。 でも、使えるなら使いたい。
link ジェラルト volume_up
………………。
link ベレト volume_up
……どうかしたか?
link ベレス volume_up
……どうかした?
link ジェラルト volume_up
……ん? ああ、すまん。
link ジェラルト volume_up
まったく、そっくりだと思ってよ。 出会った頃のシトリーにな……。
link ベレト volume_up
母に……どこが似ているんだ?
link ベレス volume_up
母に……どこが似ているの?
link ジェラルト volume_up
いや、布についたしつこい汚れを、 そうやって熱心に落とそうとしていた。
link ジェラルト volume_up
無表情で、あまりにも黙々とやるもんで、 おれが『替えならあるだろ?』って……
link ジェラルト volume_up
そうしたら答えはこうだ。 『使えるものを捨てたくない』とさ。
link ベレト volume_up
自分とは少し違っていたような……。
link ベレス volume_up
自分とは少し違っていたけど……。
link ジェラルト volume_up
まあそうだが、俺にはお前とシトリーが 重なって見えちまった。
link ジェラルト volume_up
出会ったばかりのシトリーは、笑うことも 涙を流すこともなかった。
link ジェラルト volume_up
お前みたいに、な。
link ベレト volume_up
……近頃、よく母の話をしてくれる。 昔はまったくだったのに、なぜ?
link ベレス volume_up
……近頃、よく母の話をしてくれるね。 昔はまったくだったのに、なぜ?
link ジェラルト volume_up
さあな、少し悔いてるのかもしれねえ。 お前を傭兵の道に進ませたことを。
link ジェラルト volume_up
ひとところに住めず、年頃の友達もいねえ。
link ジェラルト volume_up
戦争が始まってからは…… ひたすら、命の奪い合いだ。
link ジェラルト volume_up
あいつが生きてりゃ、きっと全然違う 生き方があったんだろうな。
link ジェラルト volume_up
母親と共に安全な場所で暮らす、 穏やかな生活が……。
link ベレト volume_up
自分は悔いていないよ。 ジェラルトと共に生きてきたことを。
link ベレス volume_up
自分は悔いていないよ。 ジェラルトと共に生きてきたことを。
link ベレト volume_up
確かに故郷も、友もいない。 だけど、ずっとあなたと一緒だった。
link ベレス volume_up
確かに故郷も、友もいない。 けれど、ずっとあなたと一緒だった。
link ベレト volume_up
剣を振る生活が性に合っているし、 今はこうして、多くの仲間もできた。
link ベレス volume_up
剣を振る生活が性に合っているし、 今はこうして、多くの仲間もできた。
link ベレト volume_up
だから……。
link ベレス volume_up
だから……。
link ジェラルト volume_up
俺が悪かった。 そうだな、悔やむことなんてねえ。
link ジェラルト volume_up
まったく、そういうところもシトリーに そっくりなんだからよ。