link ローレンツ volume_up
これはこれは、マリアンヌさん。 ご機嫌いかがかな。
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ローレンツさん……。 は、はい、元気です……。
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また礼拝堂に行くのか？ 君は信仰心が篤いのだな。
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そう、ですね……。
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……もしや、この戦争に参加したことを 悔いているのか？
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確かに君が軍に参加するのは意外だったが、 もし無理をしているなら……
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無理は、していません……。 別に後悔も……。
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……？
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他に道もありませんでしたから……。
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学校が休止になって、義父に言われたんです。 私も軍に加わるように、と……
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そうか……やはり君のお父上、 エドマンド辺境伯の意向ではあったのだな。
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……はい。
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自らの兵をあまり動かせない分、君を軍に 入れて協力姿勢を見せておきたいのだろう。
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君は乗り気ではなさそうだが……、 本当に後悔はないのだろうな？
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必要があれば、僕が君のお父上に話を……
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やめてください……！
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私は、今のままでいいんです。 行きたい場所もありませんし……！
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私は、ここに居るしかないんです。 もう構わないでください……。
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………………。
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………………。
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マリアンヌさん。 時代は今、激しく動き出している。
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三国を巻き込んだ大きな戦いは、 必ずやフォドラの形を変えるだろう。
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レスター諸侯同盟も、今のままでは いられまい。いや、いてはならないのだ。
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現在の僕らは帝国と共にある。レスター 諸侯同盟もこの流れには逆らえまい。
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……ええと、何のために、私にその話を？
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よく聞いてくれた、マリアンヌさん。
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これは君が変わることのできる、 大きな機会なのではないか……と僕は思う。
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この僕でさえ、変わることを迫られ、 そしてそれに応えようとしているところだ。
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新たな僕と共に、新たなマリアンヌさんと なって、次の時代を迎えてはどうかね？
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………………。 そんな簡単に変われたら、苦労しません。
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……この先も、ずっと同じ。 私には、ただ祈ることしか……。
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……ご、ごめんなさい。 失礼します……。