1. ねえ、フェリクス、ずっと思ってたけど…… ……いや、言わないほうがいいかしら。
  2. はあ? 煮え切らん態度だな。 何か言いたいのならさっさと言え。
  3. 言う
  4. 言わない
  5. ……いえ、やっぱりやめとくわ。 聞かなかったことにして。
  6. 後ろめたい事情でもあるのか? ないなら早く言え。
  7. その……あなたって何だかんだ言いながら、 ディミトリたちが好きよねと思って。
  8. ………………!
  9. あ、ちょっと……大丈夫? 何もむせなくても。
  10. はあ……貴様があまりにも、 馬鹿げたことを言い出すからだ。
  11. 言わせたのはあなたじゃない。 けど、事実でしょ? やっぱり。
  12. チッ、何を根拠にそう言い切る。
  13. 彼らと一緒に戦ってる時は、普段の 何倍も動きが良くなってるから。
  14. ……フン。無駄に付き合いが長いから、 相手がどう動くかわかるというだけの話だ。
  15. 例えば、猪はすぐ敵陣に突っ込みたがる。 最初から俺が援護に回ったほうがいい。
  16. 確かに突破力で奴に勝る者はいないが、 自分の傷を顧みないから危なっかしい。
  17. 連携も何も、奴が好きに暴れられるよう、 場を整えてやっているに過ぎん。
  18. ふうん……逆に、イングリットと組んだ時は いつもよりどんどん斬り込んでいくわよね。
  19. 天馬は弓兵に射落とされかねんからな。 先に斬り込んで脅威を排除したほうがいい。
  20. まあ奴の腕ならば、矢の一本や二本程度なら 避けられるのかもしれんが……
  21. 奴は熱くなれば視野が狭くなる。突出して 矢の雨を降らされれば、ひとたまりもない。
  22. だったらいつも、あなたと一緒に戦ってる シルヴァンが、敵に群がられてるのも……
  23. ……あれは毎回、奴がくだらん見栄を張って 「ここは俺に任せろ」などと言うからだ。
  24. まあ、奴ならばどんな窮地だろうと 切り抜けるだろうとは思っているがな。
  25. ふふ、意図した連携じゃないのね。でも、 信頼がないとできない芸当には違いないわ。
  26. ……フン。この程度、当然のことだ。
  27. 称賛する
  28. 羨む
  29. あなたたちの連携はいつも見事よ。 私も見習っていかないと。
  30. 私が、もっと皆の性格を熟知すれば、 上手く連携できるようになるかしら?
  31. 知らん。勝手に試してみればいい。
  32. 羨ましいわね。昔馴染みっていうのは、 皆そういうものなの?
  33. 知るか、俺に聞くな。この程度、 少し相手を観察していればわかる。
  34. 俺をそこまで執拗に観察しているお前なら、 他の連中を観察するのも容易いだろうよ。
  35. 話はもう終わりだな。まったく、 お前と話していると無駄に疲れる……。