link リンハルト volume_up
ふああ、寝過ぎたな……。 釣りでもして目を覚ますか。
link ペトラ volume_up
リンハルト、話、聞きました。
link リンハルト volume_up
藪から棒にどうしたの、ペトラ。 ……君も一緒に釣る?
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あなた、深き水、小さし分け身、沈めます。 流れたる、旅し、住み人、拐す、狙います。
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……?
link ペトラ volume_up
わたし、遥か昔、童の頃より、 それ、いと、上手、なりけり、です。
link ペトラ volume_up
あなた、先達、この地、わたし、わからず、 共に、務める、願う、しましょう。
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………………。 ふふ、はははっ……ああ、そうか。
link リンハルト volume_up
この前の手紙のせいだよね? 古風な表現を勉強するって言ってたし。
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それで、こうして話し言葉に混ざっちゃった わけか……。
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フォドラ、古い言葉……とても、難しい、 思います。話す、より、難解でした。
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それは難しいよ。 書くのだって大変なのに、よく話せるね。
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いやあ、凄いな、ペトラ。 まるで研究者だ。
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おそらくだけど、その言葉を話せる人は フォドラを探しても数えるほどしかいない。
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それこそ「女神が地上にいた」とされる ような時代の言葉だからねえ……。
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なるほど、稀少、話し手、ですか。
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わたし、フォドラの言葉、話す、 不得意です、でした。
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しかし、それ、上達するより先、女神の 言葉、身につける、しまう、驚愕です。
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人には得意不得意があるからさ。 君に適性があったということだと思うよ。
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それにしても、フォドラの外から来た君が これほどの遣い手になるなんて、面白い。
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面白すぎる。 くふふ……。
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リンハルト、先程から、笑う、不思議、 思う、思っていました。
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あなた、そこ、面白がる、いた、ですか。
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そりゃそうだよ。僕だって読むのがやっとの 言葉を君が使いこなしてるんだよ?
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これは僕のほうが、ペトラ先生にご教授を 願わなきゃいけないみたいだね。
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わたし、リンハルト、教える、ですか? それ、とても、嬉しいです。
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いつも、わたし、あなたから、教わる、 ばかり……。恩、返せる、良いです。
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こうなってくると、君をただブリギット王に しておくのは惜しいなあ。
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今からでも遅くはない。 研究者を目指してみないかい?
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研究者、ですか?
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そうだよ。研究者に必要なのは、 熱意……そして何より、運さ。
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熱意と運、ですか?
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ああ、君の熱意や努力する姿勢は、 もう論ずるに及ばずでしょ?
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もう一つの運も、君は備えてる。謎の恋文が こんな事態に繋がったんだからね。
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あ、そういえば、恋文の相手は どうなったの?
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相手、ですか? 返事、断る、しました。 それ以降、姿、見ていません。
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ええ……、いろいろ気になるけど……。 とりあえず研究者の話、考えておいてよ。