link ユーリス volume_up
……やっと見つけたぞ、マリアンヌ。 拠点にいねえと思ったらこんなところに……
link マリアンヌ volume_up
ユ、ユーリスさん……? あの……どうしたんですか……?
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どうしたもこうしたもねえだろ。 こんな時間にどこ行くつもりなんだよ。
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俺はずっと心配してたんだぜ、お前が 本当にどっか消えちまうんじゃねえかって。
link マリアンヌ volume_up
いえ、あの、私は馬の散歩を……。 今は向こうの木に繋いでいて……
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消えようだなんて馬鹿な真似は…… ……は? 待て。馬の散歩?
link マリアンヌ volume_up
今日は遅くなってしまいましたが……、 日を決めて外へ連れ出しているんです……。
link ユーリス
………………。
link マリアンヌ
………………。
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はああ……そうかよ……。 クソッ、心配して損した……。
link マリアンヌ volume_up
す、すみません……! 私のせいでユーリスさんにご迷惑を……!
link ユーリス volume_up
いや、いいんだよ。気にすんな。 取り越し苦労だったようで何よりだ……。
link マリアンヌ volume_up
すみません……でも、どうしてそこまで 私なんかを気に掛けてくださるんですか?
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逆に聞くが、お前は「消えます」なんて 抜かしてる仲間を放っておけるか?
link マリアンヌ volume_up
それは……でも実際、私なんて 何の取り柄もない人間ですし……
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はあ? 取り柄だったらあるだろ。 少なくとも、俺にはできねえことができる。
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……いい機会だ。教えてやる。 俺がお前を睨んでた理由をな。
link マリアンヌ volume_up
……ユーリスさん? ドルテが、どうかされましたか……?
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はは、ドルテってのか。良い毛並みだな。 いつも梳いてもらっ……て……ぶえっくし!
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……!? だ、大丈夫ですか……?
link マリアンヌ volume_up
あ、あの……もう落ち着きましたか? これはいったい……?
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見てのとおりだよ。ガキの頃から、馬と…… それから猫にも、近付き過ぎるとこうだ。
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鼻に来るとどうしても目を細めちまって。 それが睨んでるように見えたんだろう。
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まあ、幸い鼻水が出るくらいで済むから、 わざわざ言って回っちゃいなかったが……
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お前には最初から話しておくべきだった。 誤解させて悪かったよ、マリアンヌ。
link マリアンヌ volume_up
い、いえ……いいんです。 全部、私が早とちりをしていたから……!
link マリアンヌ volume_up
あなたに、自分で馬を撫でさせるなんて 無茶な真似をさせてしまったのも……
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おい、次すみませんっつったら 今度は本当に睨……むぞ……
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あっ……あの! もしよければ、 解毒の魔法を試してみましょうか……?
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効果があるかはわかりませんが、一時的に 落ち着かせるくらいならできるかも……
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げ……解毒か。もし効けば俺の小さな 夢が1つ、叶うかもしれない……。
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夢……ですか?
link ユーリス volume_up
ああ。何の憂いもなく遠乗りに行ったり、 甘えてくる猫を存分に撫で回したりだな……
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………………。……ふふっ。ふふふ。 とっても素敵な夢ですね、ユーリスさん。
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私にも、その……協力させてください。 ……お役に立ちたいんです。
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ああ、当てにさせてもらうよ。お前の 「取り柄」が、俺の希望なんだからな。
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……よし、やってくれ、マリアンヌ! どーんと一発、最高の魔法を頼むぜ!