- ソロンは逃がしたが、歌劇団の歌姫を
助けられたのは幸いだったな!
- 俺たちが助けたのは街にいるみんなだ。
歌姫だけを助けに行ったわけじゃないだろ。
- それに歌姫って言ったって、正体は
ドロテアとマヌエラ先生だったじゃないか。
- あら、陛下。せっかく久しぶりに会えたのに
そんな言い方は酷いんじゃありません?
- おっと、すまない。舞台に立っている姿を
まだ見たことがないんでね。
- 戦争が終わったら、皆さんを招待するわ。
それまで歌劇団があれば、ですけれど。
- 街のために戦ってくれた者を助けられず、
ソロンをも逃がしてしまった……。
- ああ。彼らのおかげで街はどうにか
無事だったが……残念だよ。
- 不幸中の幸いは、歌姫ドロテアがこれから
一緒に戦ってくれるってことか。
- お久しぶりですね、皆さん。助けてくれた
ご恩返しに、ご一緒させてもらいますよ。
- さて……俺たちが引き揚げたことで、
王国も何か動き出すかもしれないな。
- 久々にデアドラに戻って、
情報収集に努めるとするか……。
- クロード陛下!
ここにおられましたか!
- 何だ、帝国軍の者だな?
- はっ、アドラステア帝国皇帝より、
援軍要請を伝えるため参上した次第!
- 俺たちに援軍要請だって? 西部戦線は
どこも帝国軍が優勢だと思っていたが。
- いや……俺たちを頼るってことは、
場所はフォドラの西じゃないな?
- はい、ガルグ=マク大修道院です!
王国と教団の軍勢が接近中とのこと!
- うは、そう来たか……。
わかった、すぐに向かうと伝えてくれ。
- ははっ。
- フェルディアからここまで戻ってきて、
次はガルグ=マクか……休む暇がないな。
- フェルディアからここまで戻ってきて、
次はガルグ=マクか……休む暇がないわね。
- 仕方ないさ。対応が遅れれば遅れるほど、
犠牲は増えるし、戦争終結も遠のくからな。
- しかも戦場がガルグ=マクなら、
レアさんが出てくるかもしれない……。
- 俺たちにとって、これは好機だ。
すぐにみんなを呼び集めてくれ。