- うう……戦いも激しくなって、
このままじゃベルの命が危ないよね……。
- やっぱり弓の腕を磨くしかないのかな。
上手くなれば、離れて戦えるし……。
- そしたら……ペトラさんに教わるとか?
最近仲良しな気が、しないでも、ないし?
- わたし、ベルナデッタに、呼ばれる、
しましたか?
- のわあっ!? ペトラさん!
聞いてたの?
- はい、ベルナデッタとわたし、
仲良し、思います。
- ペトラさあああん!
仲良しだなんて、ベル、嬉しいよ!
- ……じゃなかった。
実は、ペトラさんにお願いがあって。
- あたし、もっと弓が上手くなりたくて、
特訓に付き合ってくれたり、くれたり……
- はい、構いません。
特訓、手伝う、できます。
- しかし、大きな心配、あります。
- 心配って……?
ベルじゃ才能がなさすぎてダメみたいな!?
- いいえ、ベルナデッタ、才能、あります。
あなたの動き、素晴らしいです。
- けれど、それ、追い詰められた時のみ……
特訓、あなた、追い詰める、必要です。
- お、追い詰める……。
他に上手くなる方法はないの?
- はい、あなた、限界、超える……
唯一の方法です。
- それはちょっと、やめようかなあ……。
- やめる、良い、思います。
あなたの心、耐えられるはず、ありません。
- そ、そこまで言っちゃう?
ベルにだって、やる気くらいあるよ?
- わたしの本気、特訓……
あなた、ついてこられません、確実です。
- ………………。
- ま、負けてたまるもんですかいな!
ベルなら、特訓なんか乗り越えられる!
- ………………。
- わかりました。
始める、わたし、やめません。覚悟です。
- え、いや、そう言われると、
急に自信が……って、ちょっとおおお!
- ふぬおおおお! やっぱり無理無理!
見えない! 見えないよ矢があああ!!
- 次、そろそろ、全力です。
後ろから100本、行きます。
- ぶにゃああああ!!
まだ全力じゃないのおおお!?
- ぜえ……ぜえ……!
こ、ここは……この世……?
- ベルナデッタ、あなた、ブリギットの
風の試練、乗り越えました。
- 風の、試練……?
- はい、精霊、時に、試練、与えます。
その話、模した、訓練です。
- ブリギットの戦士、試練、乗り越え、
風の精霊の加護、授かります。
- あなた、それ、達成しました。
風の精霊、あなたの放つ矢、守ります。
- えへへ、加護か……。ペトラさんに
認められたみたいで、なんだか嬉しいなあ。
- 認めた、風の精霊、ですが、
わたしも、同じ気持ち、嬉しいです。