- ふふふっ!
久しぶりに街を歩くと気分が良いわね。
- ね、ペトラちゃんもそう思わない?
- はい、戦い、続きますから。
皆、気分、変える、必要です。
- そうよねえ。この街は通りの露店も市場も、
なかなか活気があって良かったわ。
- 今、戦争中です。この街からも、兵士、
出ている、きっと、事実です。
- それゆえ、元気ない、心配する、しました。
しかし、皆、元気、安心です。
- それはそうよ。平民っていうのは、
意外とたくましいんだから。
- 矢が飛び交う中に出ていって商売したり、
領主が変わっても全然気にしなかったり……
- もちろん、家族が亡くなった人とかは、
別でしょうけれどね。
- なるほど……ブリギット、皆、家族。
皆で戦い、皆で心配する、しています。
- みんなが家族!?
フォドラとは、大きく違うのね。
- 素敵な考え方だけど……戦争中はつらそう。
誰が死んでも、家族を失うなんて。
- はい、失う、悲しいです。
しかし、争い、起こりにくく、思います。
- 土地、物、奪い合う、ありません。
皆のもの、ですから。
- それは凄く良いことなんじゃないかしら。
- 奪い合うもの、男、女……
そして、王の座、など、のみです。
- あら……
そこは案外、どろどろしているのね。
- おいおい、こんな美人が二人だけでいちゃ
危ねえぜ。俺らについてこいよ。
- はあ……良い気分が台無しだわ。
間に合ってるから……きゃっ!?
- いいから黙って来やがれ!
この女っ!
- ふっ!
- うおっ!?
- 腕、立ちます!
ドロテア、注意……
- ぎゃあああっ……!?
- まったく、危ないわねえ。
いきなり剣を抜くだなんて。
- ペトラちゃん、大丈夫?
無事かしら?
- はい、大丈夫、です。
ドロテアも、無事、見える、見えます?
- ええ、私も平気よ。本当に良かったわ、
貴女の玉の肌が傷つかなくて……。
- わたしの肌、玉、違う、ないです。
傷つく、たまに、しますが。
- もう、そうじゃないわよ。ペトラちゃんの
肌は、玉のように美しいって言ってるの。
- 玉、美しい、確かです。しかし、硬さ、
違います。触る、確かめます?
- いや、そうじゃなくて……。
貴女の肌の柔らかさくらい知っているわよ!
- はい、そのとおり、わたし、あなた、知る、
知っています。解せません……。
- しかし、先程、狼藉者、腕、立つ、
驚きました。油断、ありませんでした。
- 大切な、あなた、危険、晒したこと……
申し訳ない、です。
- 次、似ること、ある、ありましたら、
必ず、守る、守ってみせます。
- ペトラちゃん……私だって、貴女が
大切だもの。絶対に守ってみせるわ。