1. いやあ、まったく妙なことになったな。 三国の指導者が揃ってこんな場所に……。
  2. ええ、今頃ヒューベルトがどんな顔を しているか心配よ。
  3. 俺のほうは……たぶん大丈夫だろ。 いなくなるくらい日常茶飯事だからな。
  4. まったく、信用のない盟主様だよ。
  5. まったく、国王になったってのに、 どうにも信用がないよ。
  6. そうかしら。 逆に信用されているようにも思えるけれど。
  7. それに、代わりがいるというのは良いことよ。
  8. まあ、そうだな。今の帝国にお前の代わりは いないもんな、エーデルガルト。
  9. 相変わらず口の減らない……。 ……口より足を動かしましょう。
  10. 俺は同時に動かすとするかね。
  11. なあ、仮に俺たち4人が揃ってここを 脱出できたら……
  12. お前は、ディミトリをどうするんだ? 寄って集って討つのか?
  13. 人聞きの悪い言い方をしないでほしいわね。 貴方はどうすべきだと思うの?
  14. そうだな……俺としちゃ、王国が残ってくれた ほうがやりやすいんだがな。
  15. このフォドラを帝国と同盟とで分けたら、 勢いに押されちまいそうだろ?
  16. このフォドラを帝国と連邦国とで分けたら、 勢いに押されちまいそうだろ?
  17. 俺たちの目的は、中央教会……レアさんで あって、フォドラの統一じゃない。
  18. 貴方、随分と正面切って言うのね。 そのほうが話が早いけれど。
  19. 私は、王国がなくなってくれたほうが 都合がいいのよ。
  20. ファーガス地方と中央教会の関係性は、 他の地方の比ではないくらいに密接だもの。
  21. いくら大司教らを捕らえ、教会の上層部を 解体に追い込んだとしても……
  22. その組織は根を張ったまま残り……
  23. ちょっと待て。捕らえるだけでいいのか? お前はレアさんを討ちたくはないと?
  24. むしろ貴方は討ちたいの? すべての権力や 武力を失わせられれば、それでいいのでは?
  25. ……いや、勘違いしてただけだ。 お前はもっと苛烈なものかと。
  26. 私こそ、意外だったわ。 貴方はもっと融和を求めると思っていた。
  27. おいおい。俺がもっと波風を立てない男なら、 レスターはとっくに帝国の一部になってるぜ。
  28. お前には教えてやらないが……
  29. 俺には野望があるんだ。 それを叶えるために戦ってる。
  30. そこまで言って教えないのはどうなの? 器が小さいと思われるわよ。
  31. 私の野望は、包み隠さず示しているわ。 このフォドラの不条理を、破壊し尽くす。
  32. このフォドラの、ね。
  33. ……何?
  34. いやいや、悪くない野望だと思うよ。 だからこそ俺たちは手を組んだんだ。
  35. お前の道の先に、俺の野望が叶う未来が 待っていてくれると、ありがたいんだがなあ。
  36. ……そうね。 そう信じたいわ。
  37. 少なくとも今は、共通の目的に向けて 共闘できているんだもの。
  38. 私たちの盟約が、恒久のものとなることを、 願いましょう。
  39. ああ、願おう。 ……そのためにも、まずはここを出なきゃな!