1. <<<EMPTY>>>
  2. しかし……程度の差はあれど、 どこも酷い荒れようだな。
  3. 焼け落ちた村、寂れた街、困窮した人々。 彼女はこの現状をどう思っているのだろう。
  4. 何も思っていないと答える
  5. 歯痒く思っていると答える
  6. わからないと答える
  7. どうも思ってないんじゃないか。 思うところがあるなら、手を打ってるだろ。
  8. どうも思ってないんじゃない? 思うところがあるなら、手を打ってるわよ。
  9. どうも思っていない、か。 ……あながち間違いではないのかもな。
  10. そりゃ、この現状をどうすることもできず、 歯痒く思ってるんじゃないか?
  11. それは、この現状をどうすることも できなくて、歯痒く思ってるんじゃない?
  12. 皇帝なら、軍の略奪を 止める程度のことはできるはずだ。
  13. それもできないとすれば、 やはり彼女は……。
  14. さあな。俺たちにはわからないことだし、 考えても仕方ないんじゃないか。
  15. さあね。私たちにはわからないことだし、 考えても仕方ないんじゃない?
  16. ……それもそうだな。 お前の言うとおりかもしれない。
  17. 彼女がどのような状況にあったとしても、 今の俺たちにできるのは、一つだけだ。
  18. 帝都を落とし、戦争に終止符を打つ。 そのために……今はただ、進まなければ。
  19. ……次は、帝国西部を守る 諸侯らとの決戦になるだろう。
  20. ゲルズ、オックス、ギリング…… ヒュミル、そしてエッサー。
  21. いくつかの家名は、 お前も耳にしたことがあるはずだ。
  22. あると答える
  23. ないと答える
  24. 確か……遠い昔、オックス家の奴を 助けてやったような記憶も……。
  25. 確か……遠い昔、オックス家の人を 助けてあげたような記憶も……。
  26. ……そうだ。
  27. そして、隣の学級を担任していた ハンネマン先生はエッサー家の出だった。
  28. ええと……悪い。 全然聞き覚えがないぞ。
  29. ええと……ごめん。 全然聞き覚えがないわね。
  30. ……隣の学級を担任していた ハンネマン先生は、エッサー家の出だった。
  31. それから、怪しい連中に捕らわれていた オックス家の令嬢を助けたこともある。
  32. お……おお! 言われてみれば……。 何となく記憶が蘇ってきたぞ。
  33. あ……ああ! 言われてみれば……。 何となく記憶が蘇ってきたわ。
  34. ……おれたちに、彼らへの思い入れはない。 だが、戦いにくいと感じる者もいるだろう。
  35. お前も、気を遣ってやれ。
  36. 親父殿がようやく戻ったか……東奔西走、 公爵の位を退いてからもご苦労なことだ。
  37. ……いや。こうしてわざわざ前線で 剣を振るっている俺が言えた話ではないな。
  38. たまには、フラルダリウス領に戻って 家中の様子を見てくるとするか……。
  39. もう何年前のことになるかな。 僕の両親は、流行り病で死んだんだ。
  40. あの時は帰る家も、食べるものもなくてさ。 弟たちもどんどん痩せていって……。
  41. 誰も頼れない、お金もほとんど稼げない。 生きるために、って……悪いこともしたよ。
  42. この間、立ち寄った街には、 同じような境遇の子がたくさんいてさ。
  43. ……せめて、こんな戦争は 早く終わらせなきゃって思ったよ。
  44. 王国のほうはもうだいぶ落ち着いたな。 後ろを気にしなくていいのは気が楽だ。
  45. 陛下がいろいろ整理したってのは大きいが、 教団が安定を保ってくれてるのもあるな。
  46. ありがたい反面…… 正直言って、ちょっと怖くもある。
  47. なぜ怖いのか聞く
  48. 聞き捨てならないとたしなめる
  49. 怖いって、どういう意味だ? 教団と敵対する可能性があるのか……?
  50. 怖いって、どういう意味? 教団と敵対する可能性があるの……?
  51. え? ああ、いや……そういうわけじゃ。 いろいろ任せきりだなあと思っただけさ。
  52. おいおい、後ろで支えてくれてる相手に そんなこと言っていいのか?
  53. ちょっと、後ろで支えてくれてる相手に そんなこと言っていいの?
  54. あ、ああ……そうだよな、悪い。 確かに、今は感謝しておくべきだろうな。
  55. 知ってる? 帝都アンヴァルにはね、 すっごく立派な歌劇場があるのよ~。
  56. 昔、お母様と弟と行ったことがあって…… 建物も歌姫さんたちも、綺麗だったわ~。
  57. 歌劇を見ていると、つらいことも 嫌なことも、不思議と全部忘れられたの。
  58. この戦いが終わったら……今度は、 お友達みんなで歌劇を見に行きたいわね~。
  59. いつかまた、歌劇を見に行きたいわ~。 ……ドロテアに相談してみようかしら?
  60. 半年前は、帝国の侵略からみんなを 守りたいって気持ちだったの。
  61. でも、逆に侵略する側に回るとなると、 やっぱり少し罪悪感があって……。
  62. 同意する
  63. 反論する
  64. まあ俺も、ないと言えば嘘になるな。 わざわざ気にしてられないってだけでさ。
  65. まあ私も、ないと言えば嘘になるわね。 わざわざ気にしてられないってだけで。
  66. そうやって気にしないでいられるのは、 本当に強いなって思うよ。すごいね……。
  67. 元々、帝国が仕掛けてきた戦いだろ? 反撃に転じることの何が問題なんだ。
  68. 元々、帝国が仕掛けてきた戦いでしょ? 反撃に転じることの何が問題なの?
  69. うーん……やっぱりあたしは、 そんな簡単には割り切れないというか。
  70. だけど、ここで下手に躊躇ったら、 また王国が危険に晒されるわけだし……。
  71. ……いちいち気にしていられないんだよね。 あなたを見習って、頑張らなくっちゃ。
  72. 近頃は状況が状況ですから、 父の持ってくる縁談の数も減りました。
  73. ただ、だからといってすぐにガラテア家の 財政が改善されるわけでもなく……。
  74. はあ……。この戦争が落ち着いた後に 自分はどうすべきか、悩ましい限りです。
  75. ……いけませんね。今は目の前の 戦いに集中しなくてはならないのに。
  76. 陛下は生まれて間もなく母君を亡くし、 母親の情というものを知らずに育たれた。
  77. だからこそあの方はパトリシア様を、 本当の母のように慕っておられたのです。
  78. あの書簡は……陛下にお見せすべきでは なかったのかもしれません。
  79. 心配ないと答える
  80. そうかもしれないと答える
  81. 心配しなくてもいいんじゃないか? あいつはアンタが思ってるよりも大人だぞ。
  82. 心配しなくてもいいんじゃない? 彼はあなたが思ってるよりも大人よ。
  83. それに、アンタが書簡を渡さなくても、 遅かれ早かれあいつは辿り着いていたさ。
  84. それに、あなたが書簡を渡さなくても、 遅かれ早かれ彼は辿り着いていたはずだわ。
  85. ……ははは、なるほど。 そうかもしれませんね。
  86. ……そうかもな。あいつ、つらいことは 一人で抱えちまう性分だし。
  87. ……そうかもね。彼、つらいことは 一人で抱えちゃう性分だし。
  88. ええ……。そういうところは、 先王陛下に似ませんでしたなあ。
  89. どうかあなたは、傍らに並び立つ友として、 陛下を支えて差し上げてください。
  90. さて、これからは我々の手で、 帝国領を攻略していかねばなりません。
  91. もちろん、敵も命懸けで抗するでしょう。 半年前の我々と同じようにね。
  92. 自分たちが他者の土地を踏み荒らす 侵略者であると、忘れてはなりませんよ。
  93. ……西方教会に加担する者の中に、 ミュソンなる怪しげな者がいたと聞く。
  94. 君に似た力を行使していたそうだが…… 彼らの正体に心当たりはないのか?
  95. ない、と答える
  96. 何も答えない
  97. ないな。仮に何か繋がりがあるとしても、 俺は何も覚えてないんだ。
  98. ないわね。仮に何か繋がりがあるとしても、 私は何も覚えてないんだもの。
  99. ………………。
  100. ………………。
  101. ……すまない、気を悪くしないでほしい。 彼らの存在を大司教も懸念していてな。
  102. 立場上、確認させてもらったが、君のことは 信用している。それはわかってくれ。
  103. わたくしね、本当はどんな理由があろうとも 戦争なんてすべきでないと思ってましたの。
  104. ですが、帝国領内の荒れようを見たら、 流石に見過ごせないと思いましたわ。
  105. たとえ戦争という手段に訴えても、この地に 暮らす人々を救って差し上げなくては。
  106. 王国軍の皆さんも、きっと同じ気持ちで 戦ってくださっているはずですわよね?
  107. 西方教会の査問は、王国と中央教会が 共同でやることになった。
  108. 教会の内部には怪しい連中もいたからな。 査問にはレア様も立ち合ってくれるらしい。
  109. それが終われば、すぐに新しい司教が 任命される。西部も安定に向かうはずだ。
  110. しかし……あのおかしな魔道士たちは いったいどこから入り込んだんだろうな。
  111. 何、ある、ありました、わかりません。
  112. しかし、帝国、ブリギットと、関係、 結ぶ、わたしの代、ない、思います。
  113. 当然だと頷く
  114. 帝国が勝っても?と問う
  115. そりゃ、この惨状を見れば当然だよな。
  116. それは、この惨状を見たら当然よね。
  117. 万が一、帝国が勝つことがあってもか?
  118. 万が一、帝国が勝つことがあってもなの?
  119. はい。自国の民、傷つけ、奪い、焼く。 信頼できる、ありません、から。
  120. ………………。
  121. ん? ………………。
  122. 怪訝に見る
  123. 気遣う
  124. ……?
  125. ……?
  126. 気にしないで。 口を開きたくない気分なだけだし。
  127. どうした、大丈夫か?
  128. どうしたの、大丈夫?
  129. うん、ありがと。 ため息を我慢してただけじゃん?
  130. どーしても、黙ってるのが楽なんだよね。 それともキミが話し相手になってくれる?
  131. なら、ずっと話し続けちゃおっか。 そのほーがもっと楽かもだし。
  132. どうしてこんな酷いことに……。 エーデルちゃんはどこにいるの?
  133. エーギル公が負傷したエーデルちゃんに 代わって帝国を主導してるって言うけど……
  134. もしかして、 本当はもうエーデルちゃんは……。
  135. これからどんどん帝国に攻め込んでいくって 聞いたんですけど……正気ですか!?
  136. これからどんどん帝国に攻め込んでいくって 聞いたんだけど……正気なの!?
  137. いったいどうしてそんなことに…… ベルはもうダメだよおおお……。
  138. 理屈を捻り出す
  139. 感情に訴える
  140. それは……あれだろ。 ええと、中途半端はよくないからな。
  141. それは……あれでしょ。 ええと、中途半端はよくないし。
  142. ここで矛を収めちまったら、調子に乗った 帝国は必ず反撃に出てくる……はずだ。
  143. ここで矛を収めちゃったら、調子に乗った 帝国は必ず反撃に出てくる……はずよ。
  144. そ、そうなんですね……。 だったら、仕方ないのかなあ。
  145. そ、そうなんだね……。 だったら、仕方ないのかなあ。
  146. だったら、お前は攻め込まれて苦しんだ 王国の連中にそのまま帰れって言うのか?
  147. だったら、あなたは攻め込まれて苦しんだ 王国の人たちにそのまま帰れって言うの?
  148. そ、そんなこと言われましても……。 帰ったらいいんじゃないですか?
  149. そ、そんなこと言われても……。 帰ったらいいんじゃない?
  150. やられたからやり返さなきゃいけないなんて 考えじゃ、引き籠もれないですし。
  151. やられたからやり返さなきゃいけないなんて 考えじゃ、引き籠もれないし。
  152. 傭兵は戦う相手を選ばないが…… 殺すなら外道のほうがいい。
  153. 例えば、今の帝国軍のような。 だろう?
  154. 同意する
  155. 否定する
  156. ああ、善人と戦うよりはよっぽどいい。 迷うこともないしな。
  157. ええ、善人と戦うよりはよっぽどいいわ。 迷うこともないしね。
  158. せいぜい多くの外道を地獄に送って、 静かな世を取り戻すとしよう。
  159. いや、それはそれで気が滅入るっていうか。 外道の相手は疲れるしな。
  160. いえ、それはそれで気が滅入るっていうか。 外道の相手は疲れるしね。
  161. なるほど、そういう考え方もあるか。 確かに疲れそうだ。
  162. バルタザール……。お前、何でまた帝国軍 なんかにいたんだよ。金払いが良いからか?
  163. ああ。つい何節か前までは、金払いも 居心地も悪くはなかったんだがな。
  164. ふうん……。抜ける時期を見誤ったな。 あんな小物に顎で使われやがって。
  165. ほう、言ってくれるじゃねえか。 小物に顎で使われてたのはお前もだろ?
  166. アリアンロッドではローベ家の連中と 一緒に戦ってたって聞いたぜ。
  167. チッ、誰が好き好んであの家に戻るかよ。 家畜小屋、いや肥溜めのほうが千倍マシだ。
  168. だっはっは、その口の汚さは変わらねえな! しかしそれが妙に居心地良く感じやがる。
  169. はっ、そう言うてめえこそ、 何も変わってないようで安心したよ。
  170. 確か……メトジェイ、って言ったか? 元は帝国で幅を利かせてた賊らしいな。
  171. あんな小物を将に取り立ててるなんて、 今の帝国軍の程度も知れるってもんだ。
  172. つーかそんなのにこき使われて死ぬとかよ。 ……バルタザールの奴は運が悪かった。
  173. しょうもねえ小物にこき使われるわ、折角 生き残ったのにうっかりやられちまうわ……
  174. あいつ、前から賭け事には滅法弱かったが、 ここまでツイてないとは救えねえ奴だ。
  175. 誰だって、死ぬときゃあっさり死ぬんだな。 わかりきってたことだが、痛感するよ。
  176. いやあ、酷い目に遭った。 あんな野郎に背中から刺されるとはな。
  177. 救援、助かったぜ。 この恩は返さなきゃならねえなあ?
  178. 不要だと首を振る
  179. 返してと頼む
  180. いや、要らないぞ。 傭兵なんだろ? 普通に雇われてくれ。
  181. いえ、要らないわよ。 傭兵なんでしょ? 普通に雇われて。
  182. 構わねえが、おれは高いぜ? おとなしく恩に頼んでおけばいい。
  183. ああ、頼む。 俺たちと一緒に戦って、返してくれ。
  184. ええ、頼んだわ。 私たちと一緒に戦って、返してくれる?
  185. だっはっは、正直だな。 任せてくれ。
  186. 戦場じゃあよろしくさせてもらうさ。 [HERO_MF]隊長さんよ。
  187. 王国軍の将たちの中には、同盟軍を 信用していない者もいるようだな。
  188. 君はどうだ? 我々を共に戦う仲間として、 信用してくれているのかね。
  189. 肯定する
  190. 答えを濁す
  191. ああ、クロードについてはさて置き、 お前らのことは信用してるぞ。
  192. ええ、クロードについてはさて置き、 あなたたちのことは信用しているわ。
  193. 心から信用してるかと問われると、 答えづらいぞ。なんせ同盟は盟主が、な。
  194. 心から信用してるかと問われると、 答えづらいわ。なんせ同盟は盟主が、ね。
  195. いや、クロードのことを疑ってるわけじゃ ないんだが。腹の読めない男だろ?
  196. いえ、クロードのことを疑ってるわけじゃ ないんだけど。腹の読めない人でしょ?
  197. はーっはっはっは。確かにそのとおりだよ。 我が盟主のことながら共感せざるを得ない。
  198. とはいえ、我々は盟主の腹黒い密命などは 受けていない。そこは信じてくれたまえよ。
  199. 歩いても歩いても、地面ってのは どこまでも続いてるんだな。
  200. だけどよ、もうちっと西に向かって歩くと、 でけえ海が見えてくるらしいんだ。
  201. オデ、海は北と南にしかねえもんだと 思ってたから、驚いたぞ。
  202. 王国が“ダスカーの悲劇”に揺れる少し前、 帝国西部で大きな戦いが起きています。
  203. 一方はもちろん帝国軍ですが、もう一方が どこの軍勢だったか知っていますか?
  204. 王国軍だと答える
  205. 西方教会軍だと答える
  206. 適当に答える
  207. ん? この辺りで戦争が起こるとすれば、 やっぱり相手は王国軍じゃないのか?
  208. え? この辺りで戦争が起こるとしたら、 やっぱり相手は王国軍じゃないの?
  209. 残念! それが違うんです。
  210. この辺りは確か、西方教会領が近いよな。 ってことは西方教会の軍勢か?
  211. この辺りは確か、西方教会領が近いわよね。 ってことは西方教会の軍勢?
  212. 残念! 全っ然違います!
  213. お前がそういう聞き方をするってことは、 海の向こうから敵が襲来した、とか?
  214. あなたがそういう聞き方をするってことは、 海の向こうから敵が襲来した、とか?
  215. 正解! 実はそうなんですよ。
  216. はるばるフォドラ南西の海から、ダグザと ブリギットの連合軍が攻めてきたんです。
  217. 帝国はこれを辛くも撃退、ダグザは敗走して ブリギットは帝国に従うことになりました。
  218. これからボクたちが足を踏み入れる場所は、 そんな激戦の舞台となった地域なんですよ。
  219. 義父からの手紙で、同盟軍の様子は 何となく伝わってきています。
  220. すでに大河を越えて帝国領に侵入している ようですが、帝国軍の動きは鈍いとか……。
  221. 帝国は明らかに様子が変ですよね……。 エーデルガルトさんのこと、気になります。
  222. 戦いは順調みたいね。 買い物もどんどんしてちょうだい。
  223. レスターから商人が来たおかげで、新しい 仕入れ先がたくさん見つかったのよね。
  224. 掘り出し物をいっぱい、 特価でお店に並べちゃうわよ! うふふ!
  225. 私も一応は、帝国貴族に連なる身でな。 ギリング家っていう小領主なんだが。
  226. 今は、うちの伯父が当主をやっててよ。 これがまたとんでもねえ乱暴者なんだ。
  227. そんな伯父に、愛想を尽かして家を出た。 もうあいつを身内だとは思ってないよ。
  228. 最近は西部でもでかい顔してるそうだが、 ここらで一度、痛い目を見せてやるさ。
  229. この辺りは過ごしやすくていいですね。 フェルディアとは大違いですよ。
  230. 守護の節なのに雪も積もってないなんて。 凍えて死ぬ人もいないんじゃないですか?
  231. 向こうは年末まで雪が溶けないどころか、 大樹の節になってもたまに雪が降りますし。
  232. 隣の花は赤い、なんて言いますけど、 やっぱり羨ましくなっちゃいますよね。
  233. 昔この辺りには、ヌーヴェル家という 貴族の領地があったそうだな。
  234. 高名な魔道士を数多く輩出し、 皇帝からも目をかけられていたが……
  235. ダグザ・ブリギット戦役のゴタゴタの中で、 あっさりと滅びてしまったと聞いた。
  236. どれほど栄華を極めた家であっても、 滅びる時は必ず来る、ということだな……。
  237. おっと、怪しまないでくれよ? 俺は、 お嬢様から預かった荷物を運んできたんだ。
  238. お嬢様ってのは、俺がお仕えしている ゴネリル家のヒルダ様のことさ。
  239. こっちの茶葉はローレンツ様宛て、 こっちの菓子はマリアンヌ様宛てだ。
  240. この古書はイグナーツ様宛てで、 この肉はラファエル様宛ての差し入れだと。
  241. 気になるなら中身を改めてくれてもいいぜ。 女神に誓って、怪しいものは入ってないさ。
  242. なああんた。帝国と戦うのはいいんだが、 ランドルフ将軍のことは見逃してくれ。
  243. 俺が帝国軍の宿営地を逃げ出した時…… あの人は見て見ぬふりをしてくれてよ。
  244. 誰だって、好きであんな略奪に加担してる わけじゃないんだ。信じてくれよ。
  245. 今のアドラステアにも、オックス男爵や ゲルズ公のように、国を憂う貴族はいます。
  246. それからもちろん、ベルグリーズ伯や ヘヴリング伯といった方々もおられますし。
  247. 彼らと戦うことに異存はありませんが、 少しのためらいは感じてしまいます。
  248. 彼らと共にエーギル公たちを倒すという 道は……きっと、ないのでしょうね。
  249. この近くで、うちの隊商が賊に襲われてね。 生き残ったのは、僕一人だけだった。
  250. どうしたものかと途方に暮れてたら、 セイロス騎士団が助けてくれたんだ。
  251. 中央教会なんてクソ食らえだと思ってたが、 途方もない誤解をしていたのかもな……。
  252. あっ。そうだ、[HERO_MF]隊長。 ジェラルト傭兵団の噂、聞きました?
  253. どうやらまだ、帝国軍にいるそうですよ。 今はランドルフ将軍に雇われているとか。
  254. 俺も隊長と一緒に戦いたいんですけど、 前の戦いで怪我しちゃってですねえ……。
  255. しばらくは後方支援に回されそうです。 ……隊長。どうか、ご無事で。
  256. ここのところ、帝国から 流れてきた奴が随分と増えたね。
  257. かく言うアタシも、開戦間もない頃は 帝国が勝つと踏んで帝国で働いてたが……
  258. 今は王国にいたほうが勝ち馬に乗れそうだと はるばるここまでやってきた口さ。
  259. 隊長、お疲れ様です! 本日も異常なしであります!
  260. と言っても、異常がないのは この基地の中だけですね。
  261. 帝国領はすっかり混乱しているようで…… 自分の家族も帝都にいますし、心配です。
  262. それにしても、帝国領の惨状は相当だね。 これでは近くの街で休むこともできない。
  263. 軍の拠点ではあまり見かけないけれど、 拠点の外には家を失った者が溢れている……
  264. 帰るべき場所を失う寂しさは、 僕にも何となくだけれど、理解できるよ。
  265. ……予感はありましたのよ。
  266. わたくしね、どんな理由があろうとも 戦争なんてすべきでないと思ってましたわ。
  267. けれど……そのような甘い考えのままでは、 いつまでも争いを止められないのでしょう。
  268. 戦争という手段に訴えなければならない…… それは、とても悲しいことですけれど……。
  269. セテス様が戦死なされたと聞きました。突如 現れた強大な獣から、兵を守って斃れたと。
  270. あの方を失ったレア様の悲しみは、 計り知れないものでしょう。
  271. フレン様も……気丈に振る舞われていて…… いったい何と声をおかけしたら……。
  272. <<<EMPTY>>>
  273. <<<EMPTY>>>
  274. <<<EMPTY>>>
  275. <<<EMPTY>>>
  276. <<<EMPTY>>>
  277. <<<EMPTY>>>
  278. <<<EMPTY>>>
  279. <<<EMPTY>>>
  280. <<<EMPTY>>>
  281. <<<EMPTY>>>
  282. <<<EMPTY>>>
  283. <<<EMPTY>>>
  284. <<<EMPTY>>>
  285. <<<EMPTY>>>
  286. <<<EMPTY>>>
  287. <<<EMPTY>>>
  288. <<<EMPTY>>>
  289. <<<EMPTY>>>
  290. <<<EMPTY>>>
  291. <<<EMPTY>>>
  292. <<<EMPTY>>>
  293. <<<EMPTY>>>
  294. <<<EMPTY>>>
  295. <<<EMPTY>>>
  296. <<<EMPTY>>>
  297. <<<EMPTY>>>
  298. <<<EMPTY>>>
  299. <<<EMPTY>>>
  300. <<<EMPTY>>>
  301. <<<EMPTY>>>
  302. <<<EMPTY>>>
  303. <<<EMPTY>>>
  304. <<<EMPTY>>>
  305. <<<EMPTY>>>
  306. <<<EMPTY>>>
  307. <<<EMPTY>>>
  308. <<<EMPTY>>>
  309. <<<EMPTY>>>
  310. <<<EMPTY>>>
  311. <<<EMPTY>>>
  312. <<<EMPTY>>>
  313. <<<EMPTY>>>
  314. <<<EMPTY>>>
  315. <<<EMPTY>>>
  316. <<<EMPTY>>>
  317. <<<EMPTY>>>
  318. <<<EMPTY>>>
  319. <<<EMPTY>>>
  320. <<<EMPTY>>>
  321. <<<EMPTY>>>
  322. <<<EMPTY>>>
  323. <<<EMPTY>>>
  324. <<<EMPTY>>>
  325. <<<EMPTY>>>
  326. <<<EMPTY>>>
  327. <<<EMPTY>>>
  328. <<<EMPTY>>>
  329. <<<EMPTY>>>
  330. <<<EMPTY>>>
  331. <<<EMPTY>>>
  332. <<<EMPTY>>>
  333. <<<EMPTY>>>
  334. <<<EMPTY>>>
  335. <<<EMPTY>>>
  336. <<<EMPTY>>>
  337. <<<EMPTY>>>
  338. <<<EMPTY>>>
  339. <<<EMPTY>>>
  340. <<<EMPTY>>>
  341. <<<EMPTY>>>
  342. <<<EMPTY>>>
  343. <<<EMPTY>>>
  344. <<<EMPTY>>>
  345. <<<EMPTY>>>
  346. <<<EMPTY>>>
  347. <<<EMPTY>>>
  348. <<<EMPTY>>>
  349. <<<EMPTY>>>
  350. <<<EMPTY>>>
  351. <<<EMPTY>>>
  352. <<<EMPTY>>>
  353. <<<EMPTY>>>
  354. <<<EMPTY>>>
  355. <<<EMPTY>>>
  356. <<<EMPTY>>>
  357. <<<EMPTY>>>
  358. <<<EMPTY>>>
  359. <<<EMPTY>>>
  360. <<<EMPTY>>>
  361. <<<EMPTY>>>
  362. <<<EMPTY>>>
  363. <<<EMPTY>>>
  364. <<<EMPTY>>>
  365. <<<EMPTY>>>
  366. <<<EMPTY>>>
  367. <<<EMPTY>>>
  368. <<<EMPTY>>>
  369. <<<EMPTY>>>
  370. <<<EMPTY>>>
  371. <<<EMPTY>>>
  372. <<<EMPTY>>>
  373. <<<EMPTY>>>
  374. <<<EMPTY>>>
  375. <<<EMPTY>>>
  376. <<<EMPTY>>>
  377. <<<EMPTY>>>
  378. <<<EMPTY>>>
  379. <<<EMPTY>>>
  380. <<<EMPTY>>>
  381. <<<EMPTY>>>
  382. <<<EMPTY>>>
  383. <<<EMPTY>>>
  384. <<<EMPTY>>>
  385. <<<EMPTY>>>
  386. <<<EMPTY>>>
  387. <<<EMPTY>>>
  388. <<<EMPTY>>>
  389. <<<EMPTY>>>
  390. <<<EMPTY>>>
  391. <<<EMPTY>>>
  392. <<<EMPTY>>>
  393. <<<EMPTY>>>
  394. <<<EMPTY>>>
  395. <<<EMPTY>>>
  396. <<<EMPTY>>>
  397. <<<EMPTY>>>
  398. <<<EMPTY>>>
  399. <<<EMPTY>>>
  400. <<<EMPTY>>>
  401. <<<EMPTY>>>