1. どうやら彼らは、私怨によって 兵を動かしていただけだったようだな。
  2. それをエーデルガルトが黙認していたなら 大問題だが……。
  3. いや、流石にそれはないだろう。 帝国側に利するところが何もない。
  4. この一件は俺の失策が招いたことだ。 みんな、すまない。
  5. 王様に謝られても、皆、困るだけだ。 過ぎたことより、前を見ないとな。
  6. 王様に謝られても、皆、困るだけよ。 過ぎたことより、前を見なくちゃ。
  7. ああ。それに、あの程度の敵に苦戦したのは 我々の力不足にほかならない。
  8. そうだよね……あたしたちがもっと 強ければ、ジュディットさんだって……
  9. ………………。
  10. とはいえ、あのジェラルト傭兵団の 団長を討てたのは戦果と言えるだろう。
  11. 彼らには何度も煮え湯を飲まされてきた。 これで解散でもしてくれればいいのだが。
  12. ………………。
  13. レオニー、悪かったな。 本当はお前に任せるべきだったが……
  14. レオニー、ごめんなさい。 本当はあなたに任せるべきだったのに……
  15. いいんだ、そんな余裕なかっただろ? それに今のわたしじゃ勝てなかったよ。
  16. わたしがもっと強くなってれば…… 悔いを残さずに済んだのかもな。
  17. レオニー……。
  18. レオニー……。
  19. 団長は討てましたが、傭兵団の残党が 連邦国への復讐を企てる可能性も……。
  20. “灰色の悪魔”って人も、まだどこかで 生きているはずですしね……。
  21. 団長は討てたけど、傭兵団の残党が 連邦国に復讐しようとするかも……。
  22. “灰色の悪魔”って人も、まだどこかで 生きているんでしょ?
  23. 確かに、あの人は侮れないと思います。 何かの紋章も持っているようですし……。
  24. 紋章? あいつ、傭兵なのに貴族なのか?
  25. 紋章があるから必ず貴族ってわけでも ないと思いますけど。
  26. 先祖に英傑の血統が少しでもあるなら、 紋章が発現する可能性はあるわけですし。
  27. ……あの悪魔は油断ならない。 髪の色が変わったのを見た奴もいるだろ?
  28. 正体はわからないが、何か特別な力を 持っていると思ったほうがいい。
  29. ……前途多難、だな。
  30. 主よ、どうかお導きを……。
  31. ………………。
  32. この先、何が待ち構えていようと、 俺たちは進まなきゃならない。
  33. 失った仲間たちのためにも、な。
  34. やるせないな……。 俺にもっと力があれば……。
  35. やるせないわね……。 私にもっと力があれば……。
  36. 自分の力を嘆く必要はないさ。 君はできることをやったじゃないか。
  37. “灰色の悪魔”は逃がしてしまった。 けれど……傭兵団の団長は討ち取れた。
  38. 君が成長していることは疑うべくもない。 次の機会があれば、確実に勝てる。
  39. けど……命を落とした仲間は、もう二度と 戻ってこない。
  40. でも……命を落とした仲間は、もう二度と 戻ってこないわ。
  41. 必要な犠牲だと、割り切るしかないよ。 そもそも死に別れには慣れていたはずでは?
  42. 昔を思い出す
  43. 昔とは違うと言う
  44. そういえば、そうか……。傭兵だった頃は、 仲間との死に別れは日常茶飯事だった。
  45. そういえば、そうね……。傭兵だった頃は、 仲間との死に別れは日常茶飯事だった。
  46. いや、今でも傭兵だが……。なぜだろうな、 昔のように平然としてはいられないんだ。
  47. いや、今でも傭兵だけど……。なぜかしら、 昔のように平然としてはいられないの。
  48. その答えは予想外だったな……。 でもそれなら、尚更、負けられないね。
  49. 僕もこの力を尽くして君を助けるよ。
  50. 傭兵の頃とは違うよ。今の仲間は、 命を商売道具にしてるわけじゃない。
  51. 傭兵の頃とは違うわ。今の仲間は、 命を商売道具にしてるわけじゃない。
  52. 味方を守るため自らの命を投げ打ったんだ。 それを平然と受け止めるのは難しいさ。
  53. 味方を守るため自らの命を投げ打ったのよ。 それを平然と受け止めるのは難しいわ。
  54. それなら、 僕もこの力を尽くして君を助けるよ。
  55. だから、気を落とさないでくれ。 君が悲しそうだと、僕も何だか……
  56. ……何だか?
  57. ……何だか?
  58. 胸が、騒ぐ……というのかな。 君の悲しむ顔は見たくないんだ。
  59. [HERO_MF]、他の誰が何を言おうと、 僕だけは君の味方であり続けよう。
  60. 僕と君は、“運命共同体”なのだから……。